厚生年金保険料の上限引き上げが議論されています。財源がない中、どのように確保するかが問題です。
厚生年金保険料の上限を引き上げることで、確かにある程度の財源は確保されるでしょう。しかし、その保険料を支払った人が受給年齢に達したときは、それに相当する年金の支払いが発生します。つまり、問題を先送りしているだけで、制度の問題を解決しているとはいえません。徴収と給付が連動している部分の見直しは、どうしてもこのような弊害が出てきてしまいます。
公的年金には「健全な国民生活の維持及び向上に寄与すること」という目的と国民皆年金という原則があります。この目的と原則を守りつつ財源を確保するにはどうするかを考えなければいけません。
目的を守るためには、給付を極端に見直すことはできません。恒久的に制度を維持するためには、徴収と運用の改善が中心になると思います。
少子高齢化が進む中、年金制度を維持するためには、税方式による財源の確保は避けて通れないでしょう。また、基礎年金に税方式を導入することで、原則に反していた未納付問題も解決できますし、目的も守ることができます。
あとは運用です。最近あまり話題になりませんが、過去の失敗は非常に大きなツケを残しています。入り口と出口が目的や趣旨に合っていても、真ん中が抜けていては意味がありません。同じことを繰り返さないためにも、原因を徹底的に追究し、明らかにし反省することで次の改善につなげていかなければいけません。(坂口)
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